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1.死亡診断書を医師から受け取り、7日以内に死亡届を提出する
2.遺言書の有無の確認
3.相続人の確定
4.相続財産の調査をし、相続する財産の目録(リスト)を作成する
5.相続放棄・限定承認(必要あるとき)
6.遺産分割協議を行う
7.遺産の分配・各種遺産の名義変更
8.相続税の申告(相続が開始してから10ヶ月以内)
9.その他の手続き
1.死亡診断書を医師から受け取り、7日以内に死亡届を提出する
人が亡くなったときには、亡くなった事実を知った日から7日以内に、市区町村役場に死亡届を提出しなければなりません。
入院中に亡くなった場合には、病院が死亡診断書を作成し遺族に渡してくれます。
医師が作成した死亡診断書の用紙の左半分が死亡届になっていますので、そこに必要事項を記入して押印し、亡くなった方の住所地・本籍地・亡くなった場所・届出人の住所地のいずれかの市区町村役場の戸籍係に提出します(休日、祭日、夜間早朝を問わず受付けています)。
また、死亡届の提出時に火葬許可証交付申請書も同時に提出し、火葬許可証を発行してもらいます。
この火葬許可証を火葬の日に火葬場の受付に提出すると所定の事項を記載してくれます。これが埋葬許可証(兼火葬許可証)になります。
埋葬許可証は、墓地での納骨のときに必要となりますので大切に保管してください。
なお、これらの手続きは、葬儀社が代行してくれる場合もあります。
2.遺言書の有無の確認
遺言書の有無によってその後の手続きが変わってくるため、遺言書があるかないかは十分に調査する必要があります。
遺言書(公正証書遺言以外)が有る場合、家庭裁判所の検認を受けなければなりません。
検認とは、遺言書の形式等を確認し、遺言書が偽造・変造されないように確実に保存しておくための手続きです。
検認手続きは、亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に行き、遺言書検認申立書に必要事項を記載して、次の書類を添付して申し立てをします。
1.申立人、相続人全員の戸籍謄本
2.遺言者の戸籍(除籍,改製原戸籍)
(出生時から死亡までのすべての戸籍謄本)
3.遺言者の住民票の除票、または除籍の附票
4.遺言書の写し(遺言書が開封されている場合)
なお、遺言に封印がされている場合に家庭裁判所に提出せずに開封してしまったり、検認手続きを経ることなく遺言の内容を執行すると、5万円以下の過料の制裁があります。
また、相続人が遺言書を偽造したり、手を加え変造したりした場合には、相続人としての地位を失うことになります。
遺言が有る場合は、その内容に基づいて亡くなった方の意思を実行していくことになります。
3.相続人の確定
亡くなった方の出生にさかのぼって、戸籍謄本、除籍謄本、原戸籍謄本等を取り寄せ、先妻の子や認知した婚姻外の子などがいないかを調べたり、相続人の戸籍謄本を取り寄せ、相続人が生存しているか、亡くなっている場合にはその子供はいるかどうかを調べる必要があります。
なお、遺言が無い場合には、相続が発生した場合に相続人となれる人は民法で以下のように決められています。
また、相続人が複数いる場合に、誰がどれだけ相続するかの割合のことを相続分といいます。
相続分には次のものがあります
指定相続分
亡くなった方の遺言による相続分。
法定相続分
遺言のないときや、遺言に相続分に関する記述がない場合に民法で定められた相続人それぞれの相続分。
相続人と法定相続分
配偶者がいるとき
1番目 配偶者と子(子が亡くなっているときは孫、孫が亡くなっているときはひ孫)
この場合の法定相続分は、配偶者2分の1、子2分の1になります。
子が複数いる場合は2分の1を均等に割ります。
また、非嫡出子(婚姻関係にない男女から生まれた子)の相続分は、嫡出子の相続分の半分になります。
2番目
配偶者と直系尊属(亡くなった方の父母、父母が亡くなっているときは祖父母)
この場合の法定相続分は、配偶者3分の2、直系尊属3分の1となります。
直系尊属が複数いる場合には3分の1を均等に割ります。
3番目
配偶者と兄弟姉妹(兄弟姉妹が亡くなっているときは甥・姪)
この場合の法定相続分は、配偶者4分の3、兄弟姉妹4分の1となります。
兄弟姉妹が複数いる場合には4分の1を均等に割ります。
また、一方の親を同じとする兄弟姉妹は、両親を同じとする兄弟姉妹の相続分の半分となります。
配偶者がいないとき
1番目
子(子が亡くなっているときは孫、孫が亡くなっているときはひ孫)
この場合の法定相続分は、子がすべてを相続します。子が複数いる場合は全体を均等に割ります。また、非嫡出子(婚姻関係にない男女から生まれた子)の相続分は、嫡出子の相続分の半分になります。
2番目 直系尊属(亡くなった方の父母、父母が亡くなっているときは祖父母)
この場合の法定相続分は、直系尊属がすべてを相続します。直系尊属が複数いる場合には全体を均等に割ります
3番目
兄弟姉妹(兄弟姉妹が亡くなっているときは甥・姪)
この場合の法定相続分は、兄弟姉妹がすべてを相続します。兄弟姉妹が複数いる場合には全体を均等に割ります。また、一方の親を同じとする兄弟姉妹は、両親を同じとする兄弟姉妹の相続分の半分となります。
また、次のような事由に該当する場合、相続する権利がなくなったり、相続分が変わったりします。
相続欠格
相続人になるはずの者が次のいずれかの事由(欠格事由)に該当する場合には、相続欠格となり相続権を失います。
被相続人や先順位の相続人、同順位相続人を殺害したり、殺害しようとしたために刑を受けたとき
被相続人が殺害されたことを知りながら、それを告訴、告発しなかったとき
詐欺や脅迫によって、被相続人に遺言の取消・変更をさせたり、取消・変更を妨げたとき
被相続人の遺言を偽造・変造・破棄・隠匿したとき
相続人の廃除
相続人になるはずの者に下記のような事由がある場合、被相続人は、生前にまたは遺言によって家庭裁判所に相続廃除の申し立てをすることができます。
家庭裁判所によって相続廃除が認められた場合、その相続人は、相続する権利がなくなります。
被相続人を虐待したとき、もしくは被相続人に対して重大な侮辱を与えたとき
その他著しい非行があったとき
特別受益
被相続人から生前にマイホームの購入資金や事業資金等を贈与されたり、遺贈を受けたりした相続人のことを特別受益者といいます。
この場合、特別受益者が贈与や遺贈を受けた財産を相続財産に加え、これを法定相続分で按分し、その出てきた相続分から贈与、遺贈を受けた額を引くとその人の相続分が計算されます。
寄与分
相続人の中に、被相続人の事業を手伝ったり、療養看護に努めたりした人がいる場合、その貢献の度合いに応じた分(寄与分)を法定相続分にプラスしてもらうことができます。
具体的な寄与分については、遺産分割協議で決めることになります。
この場合、相続財産から寄与分の額を差し引き、これを法定相続分で按分し、その出てきた相続分から寄与分の額を足すと、その人の相続分が計算されます。
なお、法定相続分は絶対的なものではなく実際の遺産分割の場面では、相続人それぞれの事情を考慮して、相続人間の話し合いによって自由に分割することができます。
4.相続財産の調査をし、相続する財産の目録(リスト)を作成する
相続する財産がどのくらいあるのかを調査し、目録にしていきます。
このときに注意していただきたいのは、現金や不動産といったプラスの財産だけではなく、住宅ローン等の借入金やクレジットカードの未払金等マイナスの財産も調査するということです。
この作業によって把握した相続財産は次の相続放棄・限定承認の判断の基準になり、遺産分割の際の資料にもなるため、亡くなった方の財産のひとつひとつを正確かつ迅速に調査する必要があります。
相続・遺贈でもらった財産
土地・建物、事業用財産、株式、公社債、現金、預貯金、家具等の家庭用財産、書画、骨董品、自動車、ゴルフ会員権、生命保険金・死亡保険金(亡くなった方を受取人としているものに限る)貸付金、未収金等
なお、墓地、仏壇、仏具等は非課税財産として扱われます。
債務
借入金、未納租税公課等
みなし相続財産
次のものは、民法上での相続財産ではないため遺産分割協議の対象とはなりませんが、税法上は相続税の課税対象となります。
死亡保険金、死亡退職金、生命保険契約に関する権利、定期金に関する権利、信託受益権、相続開始前3年以内に贈与を受けた財産、相続時精算課税制度の適用を受ける贈与財産等
5.相続放棄・限定承認(必要あるとき)
相続財産の調査の結果プラスの財産よりマイナスの財産の方が多い場合、相続放棄・限定承認といった手続きを選択することができます。
ただし、これらの手続きは、被相続人の死亡を知ったときから3ヶ月以内に手続きをする必要があり、この期間の経過後には単純承認(亡くなった方の財産・負債の全てを無条件・無制限に承継する)したものとみなされますので注意が必要です。
相続放棄
家庭裁判所に相続放棄申述書を提出します。
この手続きをすると始めから相続人ではないものとされるので、マイナスの財産だけでなくプラスの財産も受け取ることはできません。また、その相続人の子が代襲相続することもできません。
なお、この手続きは、次の限定承認と違い、相続人の一人からでも申請することができます。
限定承認
家庭裁判所に限定承認の申述審判申立書を提出します。この手続きをすると、プラスの財産を限度として相続財産を承継できます。
なお、この手続きは、相続放棄と違い、相続人全員で手続きを行う必要があります。
6.遺産分割協議を行う
遺言書が無い場合、相続財産の調査で把握した遺産のひとつひとつを誰がどのように承継するかを相続人全員の話し合いで決めていきます。
相続人の中に未成年者がいる場合には、家庭裁判所に特別代理人の選任の申立をする必要があります。
遺産分割には、期限がありませんが、相続税の申告・納付期限(相続が開始してから10ヶ月以内)までに遺産分割をしないと、税法上の不利益を受ける場合があるので注意が必要です。
決まった話し合いの内容は書面にします。遺産分割協議書には決まった書き方や形式はありません。
パソコンやワープロ、手書きで作成しても構いません。
遺産分割協議書を作成したら、相続人全員が署名し、実印で押印します。作成した遺産分割協議書は、その後の登記手続や相続税の申告等で必要となるだけでなく、争いが起こったときの証拠資料となりますので、大切に保管してください。
なお、遺産分割協議がまとまらないときは、家庭裁判所に調停の申立を行うこともできます。
7.遺産の分配・各種遺産の名義変更
遺産分割協議が成立したら、なるべく早めに相続財産の名義変更の手続きをしましょう。
名義変更の必要なもの(主なものをあげてみました)
不動産・預貯金・株式・公社債・自動車・ゴルフ会員権・著作権・特許権・実用新案権・商標権・意匠権・借地借家・電話加入権・公共料金(電気、水道、ガス、NHK受信料)等
8.相続税の申告(相続が開始してから10ヶ月以内)
相続税の申告と納税は、被相続人が死亡した日から10ヶ月以内に、被相続人の住所地を管轄する税務署に相続人が行います。
相続税は、基礎控除(5,000万円+相続人の数×1,000万円)以下の遺産ならば、申告の必要はありませんが、微妙な場合には、税理士等の専門家にご相談下さい。
相続税の申告について詳しくは国税庁タックスアンサーへ
9.その他の手続(主なもの)
埋葬料・葬祭費の受給手続き
亡くなった方が国民健康保険の加入者の場合には、葬祭費が支給されますので、亡くなった日から2年以内に、市区町村役場の国民健康保険課に申請します。
また、亡くなった方が政府管掌健康保険その他の健康保険の加入者の場合は、埋葬料が支給されますので、亡くなった日から2年以内に、社会保険事務所または健康保険組合に申請しますが、勤務先が手続きを代行してくれる場合が多いようです。
準確定申告
年の途中で死亡した場合、亡くなったとき(相続の開始があったことを知った日)から4ヶ月以内に、その年の1月1日から亡くなった日までの所得を計算して、税務署に申告する必要があります。
これを準確定申告といいます。
準確定申告が必要な場合等詳しくは、国税庁タックスアンサーへ
公的年金の手続き
国民健康保険の加入者が亡くなった場合には、一定の要件を満たした場合、遺族に対して、遺族基礎年金、寡婦年金、死亡一時金等が受給されます。
これらの受給手続は、住所地の市区町村町役場で行います。また、厚生年金や共済年金の加入者が亡くなった場合にも、一定の要件を満たした場合、遺族に対し遺族基礎年金と遺族厚生年金または遺族共済年金が給付されます。
これらの受給手続きは、勤務先を管轄する社会保険事務所または住所地を管轄する社会保険事務所で行います。
生命保険金の請求手続き
亡くなった方が生命保険の被保険者である場合には、保険会社に死亡保険金の支払いを請求します。保険会社に保険証書番号、亡くなった方の氏名、死亡年月日、死因等を伝えると、死亡保険金支払請求書を送ってもらえますので、そこに必要事項を記入して提出します。
その他携帯電話やクレジットカード等の解約手続き、運転免許証の返却、亡くなった方が会社の役員だった場合の退任の登記等も必要になります。
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